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Transcript for DIVVY/dual.symposium.05 [Q&A]

Time Content
00:01 → 00:08

スカイプの方で一つ質問を受信したので紹介します。山形さんへの質問です。

00:09 → 00:13

『東京でプログラマーをやっておりますテクザムと申します。』

00:15 → 00:20

『現在一番注目されているオープン・ソース化されたアート活動は何でしょうか?』

00:21 → 00:24

『活動名と選ばれた理由を教えていただけるとありがたいです。』

00:31 → 00:36

う〜ん、特にこれといって注目しているものはないです。

00:37 → 00:40

あの「2ちゃん」の話とかそういう、、、

00:41 → 00:52

「2ちゃん」はだいたい注目して見てはいるんですが、最近は昔面白かったようなスレッドがパターン化してくるということもありますし、

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メディアアートでもインタラクティブ的なものって全てそうなんですが、

00:58 → 01:02

例えば昔、三上晴子さんがweb上に色々なものを作って発達させていく例があったり

01:05 → 01:08

この後ろのスクリーン(HIVE)では、ここの歴史を上映しているのですが、そこに時々に出てくるのですけれども、

01:09 → 01:19

海市という、海の上で、資料をつくってみんなで都市計画しましょうとなって、そうしたらバカがやってきて次々に破壊行動を繰り返して、、

01:20 → 01:26

なんかそういうメディアアートのああいうインタラクティブな、オープン・ソース的な、みんなが参加するような作品って

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最初はちょっと面白いんだけれど、それで何か最終的に出てくるかというとあんまりそこに達したものはない。

01:35 → 01:43

とりあえずこういうのやってみましたってのは面白い、でもそれでおしまい、となってしまう傾向があると思うんですね。

01:44 → 01:51

それは作品が悪いのか、読者が、あるいは受け手がまだ洗練されていないのか、というのはなんですけれども、、。

01:52 → 01:58

そういう意味で今これに注目していますというのはあげられないですね。

02:06 → 02:11

以前聞いたことがあるのですが、NYの方で「アイビーム」というグループがあって、

02:12 → 02:21

そこがLEDを使った小さなア—トアプリケーションみたいなのを作って仕様書をCCで公開したら、

02:22 → 02:28

それを使って商売を始める人が出てきたときいたのですが、、。「アイビーム」じゃなかったかな?

02:29 → 02:39

いや、アイビームです。これNYのチェルシーにある新しいメディアアートセンターで、おっしゃっているのは

02:40 → 02:50

一緒の建物の中に入っているグラフィティ・リサーチ・ラボ(GRL)がやっている「LEDスローイー」というやつですね。

02:51 → 03:00

6月に東京でAPMTっていうデザイン系のイベントがあった時にもフィーチャーされていた「ナイン」というニューヨークの方なんですが、、

03:01 → 03:04

あ、すみません。で、質問の内容は?

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いや、補足として伝えたかっただけです。これはもう一定の成功を収めているグループだなと思ったので。

03:11 → 03:13

そうですね。

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ここの特徴というのが、レジデンシーで、アーティストとエンジニアを募集して、3ヶ月とか6ヶ月とかスタジオを貸すんですね。

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スタジオの中には高機能な機材がいっぱい入っていて、面白いものを作れというオーダーに従って、ひたすら面白いものを作る。

03:41 → 03:48

作ったもの全ての情報は、クリエイティブ・コモンズ、およびソフトウェアは全てGPLで配布しなければならないという、

03:49 → 03:55

強制的に自由ライセンスを使わされる、風変わりなセンターなんです。

03:56 → 04:02

これはGoogleMapをハックしたOpenGLExtractorというソフトウェアで、

04:03 → 04:10

ウィンドウズ上で走っているOpenGLの3Dモデルのタイプをサンプルして、他のOpenGLアプリケーションに公表できるものです。

04:11 → 04:15

これ自体はGPLで配布されていて、提供されているデータもCCライセンスで出されているんですね。

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今おっしゃった「ナイン」の、これグラフィティ・リサーチ・ラボなんですが、今のアイビームがホストしているもので、

04:26 → 04:34

この作品は、プロジェクターで街中をドリップ・グラフィティみたいなものでハックする、というものです。

04:35 → 04:45

プロジェクターを使った新しいグラフィティみたいなことを積極的にやるけれど、犯罪行為のようではなく、

04:46 → 04:50

世間の認知も受けるようにNPOがバックアップしていると。

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このスライドを用意していた理由は、ICCの今後を考える上で、一つの参照根になるのではないかとちょうど考えていたからです。

05:08 → 05:13

世界的に見ても珍しいタイプのセンターですね。

05:15 → 05:19

他に何かご質問はありませんか。

05:25 → 05:35

「ソーシャル・ハクティビスト」という言葉が出ましたが、その活動はどのくらいアートの中に入ってくるのだろうと思うんですね。

05:36 → 05:43

例えばイタリアでは「ハクティビスト・ミーティング」とか、ヨーロッパでマガジンをオーガナイズしていたりしますが、

05:44 → 05:53

そういう新しいタイプのソーシャル・メディア・アートをやっている人をサポートをしている側は

05:54 → 06:02

かなりリーガルとイリーガルの間にいる人たちを、どの辺でどういう方がサポートしているのか、という点にすごく興味があります。

06:03 → 06:07

たぶんアーティスト同士がサポートする、というのもあると思うんですけれど。

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そうですね。例えば、先ほど遠藤さんからご紹介があったYes Menというグループの例を話しますと、

06:33 → 06:39

彼らは既存のGATTとか、色々な学会などをハックして、

06:41 → 06:48

ニセモノのインタビューなどをやって、実際の新聞や報道にのせてしまうという、ソーシャルハックをやっていますが

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彼らはアメリカのアートマーク(RTマーク)というアーティスト組合みたいなところで、

06:58 → 07:05

「こんなプロジェクトがやりたいので面白いと思ってくれる人お金下さい」というところからプロセスをはじめているようです。

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今年ドイツのデュッセルドルフで、メディアアートの中でもマスメディアをテーマにして、

07:21 → 07:26

そういうものをハックした大規模な展覧会が行われたのですが、そこで彼らは結構大々的に扱われたり、

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アルス・エレクトロニカ、ubermorgen.com、既存の美術館で紹介されたり、もちろんICCでも展示したり、

07:40 → 07:43

アート業界や自分達のファンドとか、、

07:44 → 07:48

またこのYesMenは、政治的に面白いことをやっていて、

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アメリカなどで30代後半でリタイアした大金持ちから、面白いからってお金がはいるそうですよ。

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アメリカはドネーション文化が強いので、日本では想像できないくらいお金が回ってるようです。

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でもどうやって生きてるのか不思議ですよね。

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何年前かに、たぶんNYだったと思うのですが、あるアーティストの奥さんが心臓発作で倒れて、彼のラボから電話をして警察が来たら

08:30 → 08:35

その警官がラボを見て「これは何だ」と言って、「テロリストだ」と言って国外退去になったという。

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それがスペインの僕の友達の作家とかがドネーションしていたプロジェクトだったりするから、

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一般的には一見認められないラインでやっていると、いろんな問題が起こったり、

08:55 → 09:00

ソーシャルにチャージしている場合は特にそういう意味での問題があったりするのではないかと、、。

09:01 → 09:06

そうですね。非常に政治的な問題でもあるので、社会の寛容度にもよりますよね。

09:08 → 09:15

それこそ今のアメリカなんて非常にナーバスですから、こういう活動するだけでも本当は危ないですよね。

09:16 → 09:23

その意味でインスティテューションがどこまでそれをサポートできるかというのは面白い課題というか。

09:24 → 09:36

また、アーティストがどれだけ自由なものに対する権利があって、自由じゃない部分に対しても権利を得ていくのかということに、

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とても興味があります。

09:40 → 09:45

そうですね。椿さんも先程おっしゃっていましたけれど、ハノーバーの万博の時、お金が出なくて、

09:46 → 09:56

フリーソフトウェアを集めて「六角大王」とかで展示のモデル作ってた、というようなところにも通じるところがあるかなあと思いますね。

09:58 → 10:00

そのご指摘は本当にすごく重要で、、

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アーティストってそういうこと全然関係なく生きていけないとダメなんですよ。ドネーションとか全然関係なく。

10:13 → 10:19

堀江さんとかね、冒険家って自分で土方したり、お金集めたりして、山のぼりにいくでしょ。

10:21 → 10:27

アートっていうのはみな思い込みが強すぎるんですよね。パトロネージュがいるもんだと決めてかかっているんですよ。

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そう思った瞬間に自由を剥奪されている。

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何がなくても生きていることでそうなんだから、そうだよって言ってお金をくれる人から次々に集めていって仕事するしかないんで。

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やって形に残してるといつか誰かが、もうちょっと大きいお金を持ってきてくれる人が出てくるんですよね。

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それはア・プリオリにあるもんじゃなくて、結果として付随して出てくるものだから。

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アートで一番大事なのは最初に形にして見せること。誰もお金だしてくれないから。

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形を見せて頑張っているうちに面白かったらドネーションしてくれる人も出てくる。

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僕は決して日本だけが悲惨な状況にあると思わないし、世界中同じなんでね。

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出てくるところから引っ張り出すより、自分で工夫して動いていくっていう姿勢はまず大事かなと。

11:20 → 11:26

次にはサポートする部分の人たちが、そういう意識を持ってくれたらいいけど、

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表現する人はとにかく考えてるよりやった方が早い。

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ネットワークはすごくある。動いていると海外でレジデンス回ってるアーティストと情報交換しますから、あのレジデンスいいよとか、

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あそこのキュレーターに話したら呼んでくれるんじゃないとか、そんな話をしながら次のオファー先を決めるとか。

11:53 → 12:00

そういう人と人のつながりで動いていくっていう、オープン・ソースっていうより、極めてブラックボックス化されている。

12:01 → 12:07

そこに行かないと何も始まらない、というのはあると思います。

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でも、それもここまでやってきた経験で、誰も頼ってはいけないという哲学があります。そんなもん頼ってたっていつか裏切られるから。

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それより自分のことだし、自分がやりたいことやってるんだから、アートでお金をつくるか別の方法でつくるか。色んなことありますけど。

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作品としてのプラットフォームという話もあるし、

12:39 → 12:45

アーティストの自活のためのプラットフォームというリアルな所も考えなくてはならないと思いますね。

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ソーシャルハッキングについて質問を聞いていて一つ思い出したことがあるのですが、

12:54 → 13:00

ヨーロッパでハッキングというかスクゥオッティングの文化というものが未だにあって

13:02 → 13:11

アーティスト達がどこか不法占拠してその場所を自分達のアートスペースにしているのを、社会の方も世の中の一握りの人たちは、

13:12 → 13:20

ああ、アーティストみたいなやつらがいるな、というある種の理解があって成立している。

13:21 → 13:25

スロベニアのスクゥオッティングしていたところに行った時の話です。

13:26 → 13:35

そこはもともと軍の施設をスロベニアが独立するごちゃごちゃの時にアーティストたちがスクゥオットしたところで、勿論イリーガルです。

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でも今は、そこは町のオーソリティからお金もらっているんです。というのも町の人たちにとっては

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若者が集まるところがなくて犯罪を犯されるよりは、不法占拠されていてもそういうアートセンターみたいなものがあって、

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そこで若者たちが集まって何かしているほうがよっぽどいいと。

14:12 → 14:15

それってたぶん社会のシステムと大きく関わっていると思うのです。

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もし僕とドミニクさんがオペラシティをスクゥオッティングをしようとしたら、それこそ袋叩きにあって、たぶんありえない。

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せいぜいワイドショーで『自称アーティストがスクゥオッティングしました』で終わってしまう程度。

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僕がパリに住んでいるときにびっくりしたのは未だにスクゥオッティングをやっていて、

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おばあちゃんたちも文句いいながらも容認していて成立している、ってことを知って、眼から鱗が落ちた。

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フランスは革命した国っていう意識があるから社会のあり方が違うのかなって、ショックを受けました。

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そういう意味で日本でYes Menみたいな活動ができるかどうか、ドミニクさんと論議しているんですがね。

15:01 → 15:07

結構覚悟がいるな、というか。それを思い出しました。

15:10 → 15:13

他にご質問などよろしいでしょうか?

15:19 → 15:22

今日、何か結論を出すという目的はそもそもなかったのですが、

15:23 → 15:30

山形さん、椿さん、楠見さん、そして遠藤さんそれぞれの立場から色々な話をしていただきました。

15:32 → 15:40

この映像もICCのwebで公開しますし、DIVVY/dualプロジェクトでも扱っていきますので、そちらの方もご覧いただければ幸いです。

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今日はどうも長い時間本当にありがとうございました。