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Transcript for DIVVY/dual.symposium.03 [Chen]
| Time | Content |
|---|---|
| 00:05 → 00:12 |
それでは、またプロジェクト自体の説明をします. |
| 00:12 → 00:21 |
これは Fresh Meat というサイトで、これは Source Forge という サイトなのですが、 オープン・ソースのポータルとして |
| 00:21 → 00:25 |
最も有名なもののうちの2つです。 |
| 00:26 → 00:41 |
さきほどお話があったように、アーティスト2.0時代だとか、フルクサス2.0だとか、そういったアップデートを考えていく上で、 |
| 00:41 → 00:46 |
どういったメディア技術を我々が参照できるかというような話もできると思います。 |
| 00:46 → 00:57 |
さきほどお話がありましたが、現代美術の中に、山形さんがおっしゃっていたように、イデアと表現の乖離の話があって、 |
| 00:57 → 01:11 |
例えばデュシャンの便器=《泉》にしてもレディメーイド,「既に作品としてある」というだけではなくて, 作品として |
| 01:11 → 01:19 |
既に終わっているという、もう1つネガティブな意味もあり、この両義的な意味をデュシャンは付与していたことを私たちは |
| 01:19 → 01:21 |
思い出すことができるのではないかと。 |
| 01:21 → 01:30 |
例えばこの《大ガラス》という作品は、滝口修造さんたちが70年代に許可を得てレプリカをつくられて、 |
| 01:30 → 01:44 |
オリジナルとレプリカの関係などを混乱させることをデュシャンは好みましたが、そういったヒントが歴史の中に脈々とあるわけです |
| 01:44 → 01:50 |
そういった歴史もせっかくつくられたのだから認識したほうがいいのではないかという立場です。 |
| 01:55 → 02:05 |
パレ・ド・トウキョウというパリの美術館がありまして、そこのディレクターのニコラ・ブリオーという理論家がいますが、 |
| 02:05 → 02:17 |
彼が Relational Aesthethics = 関係性の美学という言葉で、当時の現代美術の諸々の作家たちを統合しようとしました。 |
| 02:17 → 02:36 |
その中でもフランス現代美術家でピエール・ユイグとフィリップ・パレノがおこなった、「アンリー」というプロジェクトがあります |
| 02:36 → 02:48 |
ここでは、秋葉原のとあるゲームアニメ会社に、使われていない少女のキャラクターの著作権を3万円で買い取って、 |
| 02:48 → 03:00 |
その著作権を20人くらいのアーティストに配布し、彼女を好きに表現してくださいというもので、その誕生から葬式まで |
| 03:00 → 03:12 |
世界中で展開した。作品そのもののライフ・スパンであるとか、著作権の問題だとか本当に様々な問題が提示されているのですね。 |
| 03:16 → 03:25 |
ラクス・メディア・コレクティブはインドのアーティスト集団、かつ社会研究家とも言えます。 |
| 03:25 → 03:35 |
彼らと日本のアトリエワンの塚本さんと貝島さんの共作で、《Architecture for Temporary Autonomous Salai》という、 |
| 03:35 → 03:46 |
家を失った人たちの自律的な家が発生する過程のシミュレーション・モデルをつくっているんですね。 |
| 03:46 → 03:57 |
彼らは社会とアートの関係というものを言葉でも攻めるし、作品でも攻める、非常に希有なコレクティブなのですが、 |
| 03:57 → 04:03 |
彼らの名前に、ここで考えていることに対するヒントが何かあるのではないかと考えています。 |
| 04:05 → 04:17 |
FAQは [frequently asked question] ということで、ソフトウェアやウェブサービスを作る時によく聞かれる質問を参照して |
| 04:17 → 04:32 |
私たちは理解をするのですが、このRAQはヒンズー語で「踊り狂うムスリム」という意味があるのと同時に、 |
| 04:32 → 04:40 |
[rarely asked question] つまりあまり皆がしない質問、マージナルな領域というものにきちんと価値を付けて |
| 04:40 → 04:47 |
または表面に持ってきて議論していくということがアートで必要ではないかと。 |
| 04:47 → 04:59 |
ただ同時にソフトウェアを改良するがごとくアートを考えることは違うであろうと考えられるわけです。 |
| 04:59 → 05:09 |
生産性の向上というのは、オープン・ソースの話なんですね、いかにソフトウェアを高速化し、改良していくか。 |
| 05:09 → 05:17 |
例えばアート作品をとったときに、アートを高速化するとかデバッグしてあげますという話は全く意味がないわけです。 |
| 05:17 → 05:26 |
創造性の向上と生産性の工場は違うものだと、混同していけないのは前提としてあって、 |
| 05:26 → 05:29 |
ただ、だからといってアートに機能がないのか。 |
| 05:29 → 05:39 |
山形さんがおっしゃっていたアートの社会機能というもので、まだ言語化されていないもの価値を非言語的なメディアで |
| 05:39 → 05:52 |
提示しようということですが、こういう話自体はまだ共有されているわけではないのですね。 |
| 05:56 → 06:00 |
例えばひとくちにオープン・ソースといったときにも、参考にできるものは色々あって、 |
| 06:00 → 06:11 |
元々オープン・ソースの背景にあったフリー・ソフトウェアの運動を通して、リチャード・ストールマンによって |
| 06:11 → 06:25 |
80年代に生まれたジェネラル・パブリック・ライセンス、一般公衆利用許諾契約書というものがGNU/Linux OSのもとにある。 |
| 06:25 → 06:34 |
そして、インターネットの設計において、これは非常に有名な言葉でよく引用されたり、Tシャツに書かれたりするのですが、 |
| 06:34 → 06:44 |
「私たちには王や大統領、または投票はいらない。緩やかな合意と実効性のある行動を信じる」 |
| 06:44 → 06:55 |
ここにもオープン・ソースにも通じるような組織のあり方があるのではないでしょうか。 |
| 06:57 → 07:10 |
例えば今回のプロジェクトを考えている間に、「あなたたちがやっていることWikipediaと何が違うの」といわれます。 |
| 07:10 → 07:19 |
Wikipediaというのは素晴らしいメディアなのですが、確定記述の倉庫だと考えられるわけです。カオスは極力排除するわけですね。 |
| 07:19 → 07:29 |
今ICCで行なっている展示と結びつけると、ウェイン・クレメンツというイギリスのアーティストの《un wiki》という作品があり、 |
| 07:29 → 07:42 |
そこではWikipediaの削除された言葉のログに自動的にアクセスして、それをずっと並べていって、ビジュライズしています。 |
| 07:42 → 07:48 |
つまり(ここで問題にしていることとは)事実だったりするものを集めるという話ではないんですね。 |
| 07:50 → 08:02 |
そういう意味でたとえばGoogleなんかは、私たちの時代にとっての神であるような感覚が蔓延していると思うのですけれど、 |
| 08:02 → 08:10 |
アドセンスに未来を感じることもできれば、同時にある種の広告の偏在化というような、 |
| 08:10 → 08:19 |
既存のモデルがどんどんプッシュされていくということのひとつの極限、そこに閉塞感を感じなくもないんですね。 |
| 08:19 → 08:29 |
これも例えばそこでやっている展示と比べてみると、オーストリアのUbermorgen.comというアーティストと何人かで |
| 08:29 → 08:36 |
コラボレートして、《Google Will Eat Itself》というプロジェクトをやっています。ウェブ上でも見られますが、 |
| 08:36 → 08:46 |
これはGoogleのアドセンスでお金を稼いで、その稼いだお金でGoogleの株を買って、Googleを食いつぶしていくという。 |
| 08:46 → 08:56 |
あと何年経つと食いつぶせるかがカウンターで示されていますが、あと3万年かかるとかで、全然追いつかないのですが。 |
| 08:56 → 09:13 |
ここにはいたずら心もありますが、所与として私たちに与えられたアークテクチャ、変えることのできないような環境に対して、 |
| 09:13 → 09:25 |
再定義の可能性を見出す、またはオルタナティブを見せていくことを通して想像力を刺激することが可能なんじゃないかなと思います。 |
| 09:27 → 09:37 |
ここではオープンネスという話、Plasticity、日本語でいうと可塑性という話も重要なのではないかと思っています。 |
| 09:37 → 09:48 |
DIVVY/dualと、もともとこのプロジェクトは、定義されているのですけれど、これがどういう意味なのかは、 |
| 09:48 → 09:59 |
また今度にするとして、まずオープンということの意義を考えてみたいなと。 |
| 09:59 → 10:05 |
これもまだまとまった話ではなくて、提案ベースで話を進めていきますが、 |
| 10:05 → 10:15 |
例えばアフォーダンスという話がありますが、さきほど椿さんがタッチを促したいのだ、とおっしゃっていました。 |
| 10:15 → 10:22 |
そのためにウェブ上で展開して、ダウンロード可能な形で提供して、自分が全ての表現をおこなうのではなくて、 |
| 10:22 → 10:30 |
実際に対象にタッチしてもらって、タッチしてもらいながら知ってもらうという。 |
| 10:30 → 10:37 |
ジェームズ・ギブソンというアフォーダンスという言葉を定義した心理学者は、アクティブ・タッチという概念のなかで、 |
| 10:37 → 10:45 |
何かを触るということは、ただ制御するのではなくて、それ自体が探索行為なんだと主張しています。 |
| 10:45 → 10:54 |
オープンであることによって、そういったことをアフォードしていくことも1つ重要な点です。 |
| 10:54 → 11:03 |
あとはプロクロニズムという、ある物がつくられた履歴が透明な形で見えるということを表しています。 |
| 11:03 → 11:11 |
ここも今回遠藤さんの作品の中で、私が見出したひとつの価値だったのです。 |
| 11:11 → 11:19 |
こうしたことに相互に関係するものとして再定義可能性という価値があって、 |
| 11:19 → 11:28 |
これもオープン・ソース的な価値の1つとして使われているわけですね。 |
| 11:30 → 11:36 |
ということで、こんなことを考えながら、やっているプロジェクトなんですということをお伝えしたかったのです。 |
| 11:36 → 11:45 |
今から、遠藤さんに実際つくっていただいた作品のプレゼンテーションをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 |

